映画「スティーブ・ジョブズ」

映画「スティーブ・ジョブズ」
スティーブ・ジョブズの新しい伝記映画が公開されたので、観に行きました。

以前にアシュトン・カッチャーがジョブズを演じた映画が公開されています。今回は途中ジョブズにクリスチャン・ベールがキャスティングされていましたが降板し、結局マイケル・ファスベンダーが演じました。その他脚本が「ソーシャル・ネットワーク」のアーロン・ソーキン、監督が「スラムドッグ・ミリオネア」のダニー・ボイルという強力な布陣です。

マッキントッシュ、NeXT Cube、iMacという3つの歴史的な製品の発表を舞台に、ジョブズのビジネスマンとして、そして婚外子のリサの父親としてという2つの側面を描いています。 “映画「スティーブ・ジョブズ」” の続きを読む

スマートPCとしての新しいMacBookレビュー

新しいMacBook

MacBook、ようやく入手できました。1.1GHz、256GB、USキーボードのスペースグレイ。Apple Store銀座にて日曜に店頭在庫ありました。3日ほど使っています。

発表された時の印象通り、これは「スマートPC」。フル機能のMacの機能を、タブレットやスマホのような使い心地で使えます。これはデスクでずっと使うPCじゃありません。電源は持ち歩かない。必要な時にさっと取り出してさっと使う。

こういう使い方だから、スマートデバイスのようにポートは一つでかまわない。そもそも周辺機器をケーブルでつなぐようなことはしない。充電は家に帰ってからすればいい。

キータッチは浅いので押し込むのではなく撫でるように打つ。それでもタブレットのソフトウェアキーボードよりはずっと快適。ずっと使ってると疲れそうですが。

データもローカルには置かない。できるだけクラウドに置いて、ローカルはキャッシュとして使う。そうすれば、256GBもあれば十分。

Retinaで12インチの画面は色鮮やかで視野角も広くてゴージャス。トラックパッドは仮想のクリックなのにまったくこれまでと違和感なく使える。むしろ押す場所を選ばないのでミスが減って快適。

つまり、これはネットブックの完成形。クラウド+スマートデバイスの時代に、仕事の道具としてのPCのあるべき姿を指し示す北極星のような存在です。

WWDCでは、iPadのマルチウィンドウ、ソフトキーボードのトラックパッド機能、外付けキーボードのサポート強化など、Mac OSとiOSの操作性のさらなる統一が進められていました。そう遠くない将来には、PCとスマートデバイスの垣根はなくなり、普通の人が使う仕事の道具はこのようなスマートPCが主流になると考えます。

Appleはテクノロジー企業ではなくなったのか

Apple Watchを入手してから3週間ほどが経ちました。通知やリモコンはまあ便利ですが、なくても困るものではない。前から使っているAndroid Wear端末とできることに大きな違いはありません。

Apple Watch

ですが、大きな違いとしては、今のところほぼ毎日着けて出かけています。何が違うのかといえば、やはりデザインという答えになります。一番安価なSportモデルのブラックを使っていますが、オンにもオフにも違和感がない。またスポーツバンドの着け心地はよく、心配した暑い日もバンド全体が密着しないので大丈夫でした。

去年一年間で売れたAndroid Wear端末の台数は72万台と言われているのに対し、Apple Watchは予約が230万台と推測され、通年で1000万台を超えるのは確実なようです(いずれもKGI証券による推定)。

ヴィトンのバッグとiPhone

日本人は世界で一番Apple製品が好きなようで、iPhoneのシェアは世界で最高です。原宿の女子高生100人に聞いたら「Androidを使うのは恥ずかしい」空気があるくらいだなんて記事もありました。

この話を聞くと、かつて日本でヴィトンのバッグが大流行して、日本では女子高生までヴィトンのバッグを持ち歩いていると海外からあきれられたのを思い起こさせます。今やApple製品は、かつてのヴィトンのような位置付けのようです。

ヴィトンのバッグを持った女子高生

これは偶然ではなく、Appleは意図的に自らを高級ブランド品に位置付けようとしているようです。例えばバーバリーやサンローランといったファッションブランドのCEO経験者を経営陣に招聘しています。また、著名なインダストリアル・デザイナーのマーク・ニューソンをデザイングループに迎え、ヒューマンインターフェースの責任者アラン・ダイは広告とファッション業界の出身とのこと。新しいMacBookは機能をそぎ落とし、性能も他製品と比べて低いが、3色から選ぶことができ、価格は高めです。

AppleとIT産業はどこへ向かうのか

Appleはどこへ向かっていくのでしょうか。昔から、Apple製品はデザインが良く、高めで、高級品というイメージでした。しかし同時に新しいテクノロジーでイノベーションをもたらし、また優れたユーザビリティを誇っていました。

ここへ来て、そのバランスは変わってきている印象を持ちます。最近のApple製品で、薄く/軽くなった以外のテクノロジーのイノベーションはなんでしょう。また、Mac OSとiOSの中心的な開発者だったスコット・フォースタールが辞め、アラン・ダイがUIの責任者になったiOS 7以降、ユーザビリティの観点からはむしろ低下しています(ニールセン・ノーマングループによるiOS7のユーザビリティ評価)。その間にAndroidは劇的に追いついてきました。

その結果、Appleのビジネスがどうなったかというと、iPhoneを中心にMacやApple Watchも高いセールスを記録し、絶好調。資本主義の歴史の中のあらゆる企業で最高の業績を挙げています。

これは、ITが成熟産業になってきたことを示しているのかもしれません。

スマートデバイスによってコンピューターはついに誰もが使うものになりました。ウェアラブルやスマートホームなど、コンピューターは日常空間に入り込むものになってきました。コンピューターとしての機能やユーザビリティにはもう大きな差がつかなくなっている。むしろ、ファッション性やブランド力の差が大きくなっている。デザインへのアプローチとしては、UXデザインというよりは従来型のインダストリアルデザインやクリエイティブデザインの重要性が高まっています。

個人的には、もっとテクノロジーで生活が変わるようなイノベーションが起こるのを見てみたいし、そのために優れたユーザー体験やユーザビリティを追求したい。Appleはその最大の担い手でしたが、その向かっている先はちょっと違うもののようです。

ファブレット+スマートPCという未来

Microsoftが発表した、Proじゃない方のSurface 3が話題になっています。これまでの同シリーズとは異なり、ARMではなくIAのCPUに、RTではないフルのWindowsを搭載。小型軽量さ、何より安価さと相まって、ヒットの予感がします。

MacBook / Surface 3 / Chromebook Pixel

同じタイミングで、Appleから新しいMacBook、Googleから新しいChromebook Pixelと、IT大手から「PC」の発表が相次いでいます。それも、ハイエンドというよりは、性能も機能も制限されたモデルばかり。なぜこのタイミングでこのような発表が相次ぐのでしょうか。

その答えは、ファブレットの流行にあります。 “ファブレット+スマートPCという未来” の続きを読む