融けるデザイン

SFCの安村研で長く一緒に研究をした渡邊恵太君のデザイン論の本「融けるデザイン」が出ました。恵太君(もう立派な明治大学の先生ですが、こっちは大学時代の感覚のままなので、恵太君と呼ばせて!)は在学中から人間の認知や行動の理解に基づく数々の面白いUIデザインを作ってきていました。本書は2015年時点でのその活動や思考をまとめるような内容となっています。 “融けるデザイン” の続きを読む

いつかの/どこかの/誰かの存在を体験できるVRジャーナリズム

Mari Malek

ISILに拘束されていたジャーナリスト後藤健二さんは、本当に残念なことながら殺害されてしまったようです。後藤さんのご発言やご本人の手による取材ビデオなどに触れるにつけ、苦しみの只中にある人達--特に子供への優しい眼差しが伝わってきて、なんという惜しい人を亡くしたのかと、慚愧の念に堪えません。心よりお悔やみ申し上げます。

後藤さんが取材し、最後に拉致されたシリアは、長引く内戦とISILの台頭により、380万人を超える難民が発生しています(国連による)。こうした数字を知っていても、日々の生活に追われる私達は遠く離れたシリアの人々の窮状に思いを馳せることはなかなか難しい、というのが本音のところだと思います。とはいえシリアの現状は、ジャーナリストにとっても高い危険をはらんでおり、今回の後藤さんのようなリスクを冒してまで情報を伝えることを無理強いはできません。

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そんな中で、世界の人々について伝えるために、テクノロジーを活用した一つの試みがなされました。国連と、VR映像制作を手がけるVRSEとの協力により、シリア難民の生活の様子をVR映像に収めた「Clouds Over Sidra」です。これは、VRに懐疑的な人にこそ見てほしい作品でした。 “いつかの/どこかの/誰かの存在を体験できるVRジャーナリズム” の続きを読む