未来には、誰でも15分間は世界的な有名人になれるだろう(ただし、同じ時間で破滅もするだろう)


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未来には、誰でも15分間は世界的な有名人になれるだろう

1968年、アーティストのアンディ・ウォーホルは名声や有名人について語る中でこんな言葉を残しました。一本の動画やツイートが一瞬にして世界中に広まる今ほどこの言葉がふさわしい時代はあるでしょうか。

人は感情的な生き物です。誰もが共感できるような、意義深い内容があれば、人に共有したいと思うものです。特にそれが自分にとって都合のいい言葉であれば、信じてしまいたくなるものです。結果的に、発信者は注目や尊敬を集めることができます。ソーシャルメディアで発信をしている人であれば、人に感銘を与えたり、注目を集めたいという気持ちは少なからず持っているものではないでしょうか。少なくとも自分はそれを否定しません。

残念ながら、世の中にはそれが行き過ぎて、人から見える自分を現実の自分よりもはるかに大きく見せて、エゴを満たすだけでなく、地位や金銭、セックスなどを得るための手段にしようという輩が存在します。

幸か不幸か、仕事をする中でそういう連中を目の当たりにする機会がありました。騙されてお金や信用を失ったり個人の尊厳を傷つけられてしまうような人が一人でも減るように、彼ら彼女らに見られる共通した傾向を書いてみます。

まず、世間の悪人のイメージからはかけ離れて、彼ら彼女らは明るく社交的で、人間としては魅力的です。検証しにくい海外の有名大学や有名企業でのキャリア、有名人との人間関係などを誇ります。

ソーシャルメディアで刺激的な投稿をして多数のフォロワーを獲得しています。また著書を出している場合も多いですが、多くの場合は自らの誇張された成功談と、そこから導き出された社会や人生についての教訓めいた「いい話」が中心。具体的な売上や技術の詳細などに触れる場合は少ないです。

発信は一般的に、特定の専門分野について詳細に述べるというよりも、時々の話題のトピックに対して、常識とかけ離れた意見を述べることで、注目を集めることを内容の正否に関わらず優先します。特に社会のエスタブリッシュメントを攻撃して、持たざる人間の溜飲を下げようとします。典型的には科学や、大企業や、保守的な価値観などを攻撃します。疑似科学を持ち上げることが多いのも特徴です。

彼ら彼女らの好きな言葉は「グローバル」「イノベーション」「アントレプレナーシップ」「ノマド」「プラットフォーム」「創発」。いずれもハイリスク/ハイリターンで自由度が高く、聞き手に夢を与えますが、本人が当事者であることはごく稀です。にも関わらず、他人にはリスクテイクを推奨し、自らはリスクを取らず著書やセミナーやコンサルティングを通して利益をあげます。

彼ら彼女らはいつまでも我が世の春を謳歌することができるでしょうか?世の中そこまで甘くありません。冒頭紹介したウォーホルの言葉は、裏を返せば15分間で破滅する時代でもあることを暗示しています。今の世の中で注目を集めるということは、それだけ多くの評価の目に晒されるということでもあります。虚像はいつしか暴かれ、彼ら彼女らは一転して世間から石を持って追われることになります。

ではどうすれば、こうした詐欺師を見抜けるでしょうか?実は簡単です。本当に意義のある仕事をしている人は、一日10回もツイートしてる暇はありませんし、内容のない本の執筆やセミナーの開催にかまける時間もありません。仕事の内容や結果を出すために日々努めています。綺麗だけど空疎な言葉にかまけて時間をムダにするのはもうやめましょう。あなた自身が価値を生み出すことに時間を費やすほうがよっぽど有意義です。