Apple Watchのホーム画面UIを考察する


Apple Watchのホーム画面

Apple Watch発表の興奮冷めやらぬサンフランシスコで書いています。発表された内容はとても面白かったのですが、小さい画面に丸いアイコンのたくさんならんだホーム画面のユーザビリティには疑問が出るかと思います。しかし、よく見ていくと、このデザインは小画面でアプリを選択するためにUIデザインについての様々な知見が活用されています。その内容を解説します。

ハニカム型の配置

Apple Watchのアイコンは、iPhoneなどのような直交グリッドではなく、ハニカム型に並んでいます。人間の指の特徴を考えると、画面をタップする際に接地する領域は四角というより円に近くなります。そして、円を敷き詰めて配置する際に、ハニカム型は直交格子よりも空間の利用効率がよくなります。

ハニカムと垂直格子の比較

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かつて、今のWindows Phoneになる前のWindows Mobile 6.5において、このようなハニカム型の配置が採用されていました。このような互い違いにアイコンが並ぶことで、アイコンタップの精度が向上すると言われていました。

Windows Mobile 6.5のホーム画面

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Fisheye ViewズーミングUI

デモのビデオを見ると、コンテンツをパンするにつれて画面中心近くのアイコンが拡大するのがわかります。まるで魚眼レンズを通して見ているようです。このようなUIはズーミングUIの一種であるFisheye Viewとして、情報可視化の世界では古くから知られてきました。([Furnas86]など)

デジタルクラウンを用いたズーミング

上述のような手法を用いても、多数のアプリがある場合には多くのスクロールが必要となります。そこで、Apple Watchの特徴の一つである龍頭(デジタルクラウン)を用いて、さらにアイコンの拡大縮小を行えるようになっています。

通常のサイズ

ズームアウト

まとめ

Apple Watchは、このようにホーム画面一つをとっても、ユーザビリティを深く検討し、過去の様々な知見を駆使したデザインがなされていることがわかります。多くのAppleの新製品でそうですが、ビデオを見るのと実際に触ってみるのとでは印象が変わるものと思います。